NPO法人 日本オーガニック・ガーデン協会(JOGA)


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■各科目の内容



近くの森に出かけて野外実習。雨音堂周辺の豊か
な自然環境を活かした楽しい授業です。

伊沢先生の授業風景。この葉っぱは何に
使うのでしょうか??
【1】総論
〜オーガニック・ガーデンからはじまる持続可能な社会〜
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

地球規模での環境汚染や環境破壊が深刻な問題となっている今日、国際
社会から個人の日常にいたるまで、人間活動のあらゆる場面における環
境保全への取り組みが必須となっている。そして、取り組みの基礎となる
のが、私たち一人ひとりが環境問題について正しい知識と理解を身につけ
ることである。その実践の場として、もっとも身近な個人の庭や近隣の緑を
オーガニックに管理することは、私たち自身の健康や暮らしの安全だけで
なく、環境全体の保全と再生にもつながる大切なステップとなる。


総論では、自然と暮らしのつながりを学ぶ中から、オーガニックとは何かを
考えていく。さらに、総論に続く各講座がそれぞれ独立したものではなく、有
機的なつながりと意味をもつよう構成されており、総体的にオーガニックの
概念を捉える。


2】庭から見た生物多様性〜虫たちの生活史
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

どんなに小さな庭もそこは多様な生きものたちの棲む場所であり、ワンダ
ーランド。オーガニックな視点で見れば、虫たちは生態系を豊かにする存
在だ。庭という限られた自然の生態系を理解することで、「虫一匹いない庭
」がどれほど不自然でおもしろみのないものかに気づくだろう。


カブトムシやクワガタがスポットライトを浴びる一方で、なかなか注目されな
い庭の虫たち。だが、そんな虫たちのことを知れば知るほど、ますます庭
はおもしろくなる───虫の生態や意外な一面を探るとともに、天敵の存
在や環境に負荷をかけない対処

の仕方を知る。

生態系、虫、土や植物のことを学んだところで、「生活の木」のハーブガー
デンで、実際に植物と虫の関係をフィールドワークで観察。ハーブ苗の購
入もできる。昼食はハーブガーデンのレストランで。


【3】オーガニック・ガーデンの土壌学
   〜土…いのちを宿すもの〜
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

土は単に植物を支えているだけのものではない。植物と他の生物たちを育
むための母なる大地。その大地を現代人はコンクリートで固め、命を宿す
場としての土を忘れてしまっている。土本来の持つ意味とは? そこに生
息するいのちとは?


【4】「土の中の生態系〜腐食連鎖から見たいのちの循環」
  講師:伊沢正名(写真職人・糞土師)

生態系は食物連鎖(生食連鎖)という関係で説明されることが多い。しかし
、もうひとつ大事なものに、「腐食連鎖」がある。人間社会では、排せつ物を
「廃棄物」としてしか見ないが、自然界での排せつ物は他の生物たちの大
切な栄養源である。動物のフンや死骸を食べ物として利用し、再び糞をし
て生きていくものもたくさんいる。そうして、分解して土にかえしていく。つま
り、自然界では、すべてが無駄なく循環している。


食物連鎖は下から上へのつながり、腐食連鎖は上から下へのつながりで
あり、この二つがあわさることで、循環は形づくられる。


【5】「オーガニックスプレー(自然農薬)とは」
   「化学農薬と自然農薬のちがい」
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

園芸店やホームセンターの陳列棚に並ぶたくさんの殺虫剤。そのほとんど
が、「不快害虫」を殺すために売られている。「不快害虫」とは、人間や植
物に危害を与えないにもかかわらず、見た目が気持ち悪いというだけの虫
たちのことである。だが、農薬の売られ方、散布のされ方、人体や環境に
与える影響、処分の値段については案外知られていない。また、「自然素
材で安心」ということで売られている薬剤にも、オーガニックとしては問題が
ある。


自分で手作りでき、安心して使えるオーガニックスプレーの使い方、散布方
法などを学ぶ。



【7】オーガニック・ガーデンの視点から見た
            実用的な植物の特性と管理方法
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

農薬や化学肥料なしで草花や樹木とつきあっていくためには、実際的な植
物の分類や生理、生態系の中での位置づけ、他の植物や生物たちとの関
係、土壌とのつながりを知ることが必要だ。そうして初めてオーガニックな
植物との関係が動き出す。また、雑草が生態系の中でどのような役割を果
たしているのかを知ることで、積極的に雑草を利用することができる。雑草
は「敵」ではないのだ。


【8】木のメッセージを読み取る〜環境の表現者としての樹木
  講師:岩谷美苗(樹木医・森林インストラクター・NPO法人樹木生態
      研究会事務局長)

動物と違い、動くことができない木。だが、木も成長し、病気になることもあ
れば、いつかは朽ちていく。その成長過程でさまざまなメッセージを出し、
自分の今いる環境を表現している木。木を食害する虫や病原菌は、生きて
いくために弱い木を狙っている。特に人が住んでいるところにある木は、枝
を切られたり、根本を踏まれたりして、元気がなくなっていることが多いの
で、病虫害にあいやすい。木は元気な時には病気にかかりにくく、傷を受
けてもすぐ直せるし、病虫害にあいにくい。一方、病気や食害によって傷を
受けたり、うろをつくったりするが、生態系全体でみると必ずしも悪いことで
はなく、そこに他の生物がすみつき、そのことで生態系を支えていく。木の
メッセージを知ることが、自然とつきあっていくうえで必要となってくる。


【9】オーガニックな庭のデザイン(講義と実習)
  講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

オーガニック・ガーデンをつくるためには、自然環境にだけ配慮すればいい
というものではない。庭を使う人間への配慮も不可欠である。庭が使いや
すければ、庭に出る回数も自然と増え、すると庭の植物たちにも目が行き
とどく…という「よい循環」が始まることになる。


伝統に縛られず、ブームにも流されない、人と自然にとって理想的な庭とは
どのようなものか。オーガニック・ガーデンづくりに欠かせない、使いやすい
庭づくりの基本を学ぶ。


【10】雨音堂に見る使いやすい庭のデザイン(見学と説明)
   講師:曳地義治&曳地トシ(JOGA)

実際の庭を見ながら、オーガニック・ガーデンのヒントになる事柄(コンポス
トボックス、レイズドベッド、雨水タンク、収納小屋、庭の虫たちなど)を見て
いく。